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私のチュン 連載14

私のチュン


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2005/08/30
 チュンの好きな食べもの (3) 戻る次へ


 チュンの好きな食べものではあるが、我々人間は、何で? というものがある。 市販の、「塩土」 と呼ばれるものである。 セキセイインコなど、鳥を飼われたことのある人は、ご存知のことでしょう。


塩土
 赤土に、砂、ボレー粉、それに少量の塩を加えて、乾燥させたものらしい。 ここで、ボレー粉というのは、牡蠣殻を焼いて砕いた物で、カルシウム源になる。


 鳥類は、いわゆる歯を持っていない。 それなのに、穀類など、結構、堅いものを丸呑みしている。 消化に良い訳がない。 ところが、うまくしたもので、人間にはない、砂嚢というものがある。 焼き鳥などでいう "すなずり" のことである。 その砂嚢が、歯の代わりをしているということだ。


砂嚢 (さのう)
 鳥類の胃の後半部。 壁は厚く内部は狭い。 草食性の鳥では、特に発達し、内部は鳥がのみこんだ砂粒で満たされ、これで食物を細かく砕く。 すなぶくろ。 すなぎも。
 by 広辞苑から引用



 ニワトリなどのように放し飼いにすれば、わざわざ、買ってきて与えなくても、自分で美味そうな土や砂利を探して食べるものだ。 それでも、牡蠣ガラなどは、カルシウムの補給として、餌に混ぜていた。 普通の砂には、カルシウム源となるものが、少ないからであろうと思う。 何しろ、玉子を沢山、産んでもらわなければならないから。 それに、炭なども食べさせていた記憶があるが、これは、何のためだろうか。


 放し飼いにはできない小鳥たちには、この塩土が欠かせない。 色々な効能がある。 すなずり用の砂の補給だけでなく、ミネラル成分、塩分、カルシウムなどの補給源となる。

 そのほかに、堅いものを、つつき出して食べるものだから、嘴の手入れにもなる。 また、精神衛生上も良いらしい。 野生に帰ったような気分になるのだろう。 分かるような気がする。



 嘴や足の爪は、放って置くと伸びすぎて、変形してくることが、チュンを見ていて、良く分かった。 塩土をつつく程度では駄目だということだろう。 猫などは、獲物を捕らえたり、身を守る大切な武器であるから、自分で爪の手入れができる。 ところが、鳥類にとっては、野生として、日常生活さえしていれば、それらの成長と消耗のバランスが取れるのであろうが、自然から隔離された状態では、そうは行かない。


 チュンの嘴が伸びて来ると、上下の噛みあわせが狂って、X字状になってくる。 まるで、イスカ (鳥の名前) のようである。 チュンは、イスカではないから、それでは、食べ難いだろう。



 チュンの足の爪は、本来は、ワシ・タカの爪のように、下方に湾曲して、木の枝などを掴むのに都合の良い格好をしているものである。 それが、爪が伸びてくると、止まり木ではなく、床の上にいることが多いせいか、下方には湾曲せず、途中から水平方向に湾曲してくる。 時々、衣類に足が引っかかり、もがく原因にもなって、足でも折られては、致命的だ。


 何れにしても、このままでは、生活するのに支障をきたすので、嘴や爪を切ってやる必要がある。 しかし、チュンは、これを、とても嫌がるから大変だ。 私は、チュンに嫌われたくないので、すべて、家内任せだ。 ヘタをすれば、血も出るというから、余計に、私は手が出せない。 それに、チュンは、爪や嘴を切られると、切った相手を良く覚えていて、二三日は、口も聞かないらしい。


 




chun_endo
塩土ニ種 : 5年もの (左側)、10年もの (右側)




 写真の十年ものの塩土は、チュンが我が家に来てからずっと食べ続けてきたものだ。  塩土の底部の直径が、10年もの(90mm)、5年ものが(78mm) である。 同じ形状とすると、この場合、体積は半径の三乗に比例するから、10年ものの、もとの大きさは、5年ものの、50%以上増しであった筈である。 それが、これほど、小さくなったから、よく食べたものだ。

 それと、この塩土の減り具合から考えると、単に、年数の差だけではなく、10年もののほうが、チュンのお気に入りであることに思い至ることでしょう。 塩土のメーカーが違えば、成分も異なってくるというものだ。 それが、どこのものであったか、記憶にない。 もはや、チュンのお気に入りの塩土は、手に入らない。






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