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私のチュン 連載2

私のチュン


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2004/11/30
 砂浴び 戻る次へ


 チュンは、砂浴びも好きだ。 残念ながら、大きな砂場は、作ってやれない。 水浴びのように、1m四方、水浸しになっても、放っておいて、乾くというものではないからだ。



 小鳥の巣箱みたいな透明の容器に砂を入れてある。 小鳥屋さんで買ってきたもので、砂も市販のものである。 小さな粒ぞろいの、さらさらした砂で、いかにも清潔そうである。 容器は、出入り口が一箇所あるだけの密閉構造であるから、少々砂を撒き散らしても、外部へ漏れ出すことが少ない優れものだ。



 狭くて、不満があるのは承知しているが、それなりの砂浴び場と思っている。 それなのに、あまり利用してくれない。 入ったと思ったら、直ぐに飛び出してくる。 よほど居心地が悪いのかも知れない。

 それでも、チュンが若かかりし頃は、ときおり、その中に入って、しゃがみこみ、嘴で砂を突いたり、頭をピッピッと左右に振って、砂を混ぜ返したり、また、砂を食べたりしていた。


 こうして、一通りの砂の感触を味わったあと、やおら、両翼をバサバサと砂を掻き込むように、水浴びの要領で、身体一面に砂を浴びる。 このとき、足も使って掻き回しているようで、身体が前進する。 これを四五回繰り返すと出てくる。 身体をブルブルッと震わせて、身体に残っている砂をふるい落として終わる。 水浴びの時のような、儀式はない。

 砂の好みもあるようで、気に入らないと使わない。 白っぽいのは好まないようだ。 最後までお気に入りの砂が見つからなかった。 というのも、最近は砂浴びをしなくなったから、色々と砂の種類を変えたりして試すことが出来なくなった。 それでも、水浴びの方は、回数が減ったとは言え、まだ続けているから、偉いものだ。





 この程度のことで、砂浴びが好きといえるのか、むしろ、嫌いな方ではないか、と思われるかも知れないが、そうではない。 ちゃんと根拠があって、いっているつもりである。 実例を示す。

 私の娘が横になり、黒髪が床に広がるのを目敏く見つけると、籠の中から飛び出してきて、その髪の中に突進する。 そして、砂浴び行動と同じことをする。 それに、恍惚とした表情のように、さえ見える。

 残念ながら、汚れを落としたり、ハダニ駆除等の、砂浴びの効果は得られないが、本能的な清潔感からくる行動であることが、容易に理解できるであろう。


 よもや、若い娘の髪だからといって、よからぬ気を起こした、と思う人はいないだろう。 もし、いたとしたら、早く病院へ行かれた方が良い。

 今、気がついたが、砂浴び用の砂は、黒色系が良いかも知れないことを付け加えておく。

 もう一つの例は、ニワトリの砂浴びのことだ。 子供の頃、ニワトリを飼っていたから知っている。 とにかく、ニワトリは、砂浴びが大好きだという印象を持っている。 不思議なことに、水浴びをしているところは、見たことがない。 まあ、水浴び場がなかったからかも知れないが。





 トランス trans
trans- 【接頭】
Ⅰ  「越えて」「横切って」の意
   transmit.
Ⅱ  「貫いて」「通って」「完全に」の意
   transfix.
Ⅲ  「他の側へ」「別の状態[所]へ」の意
   translate.
Ⅳ  「超越して」
   transcend.
Ⅴ  「…の向こう側の」の意
   trans-Caucasian コーカサスの向こうの

 by New College English-Japanese Dictionary, 6th edition (C) Kenkyusha Ltd. 1967,1994,1998


【補注】
 このように、トランス状態とは、意識が向こう側に行ってしまった状態、催眠状態に陥ったこと。

 ニワトリの砂浴びは、尋常ではない。 三十分はかかる。 何しろ、砂が掻き出されて、埋まるほどの穴ができる。

 一度始めたら、触ろうが何をしようが、少々のことでは止めない。 土の湿気で、羽毛も、しんなり、となっている。 まさに、トランス状態に陥っているようであった。


 スズメもニワトリも 「鳥」 だ。 違いは、大きさと頭脳ぐらいであろう。

 ニワトリは、「三歩、歩いたら忘れる」 と云われているほど、馬鹿にされている。

 一方、スズメ目の鳥は、鳥の中でも、最も進化していると聞く。 とは言え、本能的な部分は共通しているに違いない。







 そのニワトリが、砂浴びが大好きとなれば、スズメも砂浴びが大好きと言って間違いはなかろう。 これって、三段論法になっているかな。 それはどうだかは知らないが、一応、スズメも砂浴びは大好きであると、証明したつもりでいる。













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