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海外ドライブ 連載9

海外ドライブ


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2005/06/14
 海外ドライブ旅行のすすめ (9) 戻る次へ


4 あれこれ宿事情
 数か国を回った程度で、ヨーロッパの宿は、同じようなものだろうと、思っていたのが間違いだった。 言葉も違えば、文化も違う。 違っていて当然のことかも知れない。 気が付いたことを紹介するが、役には立つまい。 象の尻尾ほどの地域を回ったからで、象は見えてはいないからだ。 それでも、心構えの足しにでもと思って書く。

 4.1 スペインの宿事情
 海外ドライブ(連載1) の項で、私は、「宿を見つけることについては、まず困らない」 と紹介した。 それが、今回、スペインを旅して、非常に困ったのは、その宿探しだった。

 英国、ドイツ、イタリア、オーストリア については、先ず困らないといってよいだろう。 それが、昨年行った、フランスでは、今までとは少し違うな、と感じてはいたが、それでも、前言訂正するほどでもないだろう。 しかし、スペインについては、訂正して、お詫びする。 スペインの宿探しを甘く見てはいけない、と。 思い返せば、スペインでは、民宿に泊まっていなかった。


 4.1.1 点から点へ (スペインの宿事情)
 スペインを旅していて気がつくのは、都市と都市とが荒野? で断絶されていることだ。 普通、都市と都市の間には、農家や民家や村や町が点在し、それらが線状に、連続してつながり、多い少ないは当然として、行く先々、人の済む気配がするものだ。

 スペインでは、それがない。 都市を出たら、次の都市に着くまで、何も無いことが多い。 もちろん、全てを旅したわけではないから、断定はできないが、そのような印象を受けた。 次の町へ行くのに、何時間もかかることもざらだ。 それに、その間、人家もないから、宿もない。

 私は、これまで、目的地の、一歩手前で、宿を見つけることを良しとしてきた。 安く泊れる上に、市井の人情にも触れやすいからだ。 これもそれも、ドライブ旅行だからできることだろう。 それが、スペインでは、一歩手前というものがない。 その上、目的地に到着したからといって、宿があるとは限らないから、心配すること、この上ない。

 一つには、人口が少ないことがあるかも知れない。 参考までに、ヨーロッパの主な国の 「国土面積・人口密度」 を調べてみた。 人口密度を知るためだ。 すると、これまでの経験則と、意外にマッチするから、驚いた。 宿事情が良い順と、人口密度が高い順が、一致する。

英国>ドイツ>イタリア>オーストリア>フランス>スペイン となる。



ヨーロッパの国別による国土面積・人口・人口密度
国名 国土面積 人口
補追: 人口密度 (人/k㎡) 
英国 24.3万km2 (日本の約2/3) 5,923万人 (2002年) 243.7 
ドイツ連邦共和国 35.7万km2 (日本の約94%) 8,254万人 (2003年) 231.2 
イタリア共和国 30.1万km2 (日本の約5分の4) 5,784万人 (2001年) 192.2 
フランス共和国 54万7,000km2 (日本の約15倍) 6,168万人 (2004年11月現在の推計) 112.8  
オーストリア共和国 約8.4万km2 (日本の約4分の1) 約810万人 96.4 
スペイン共和国 50.6万km2 (日本の約1.3倍) 約4,272万人 (2003年12月) 84.4 
ポルトガル共和国 91,985km2 (日本の約4分の1) 約1,033万人 (2001年、国立統計院推定) 11.2 
 注. 外務省 各国・地域情勢  (http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/index.html による




 また、一つには、肥沃な土地とは思えない、広大な土地の真ん中に都市があるような、印象も受けた。 一歩、街を出ると、オリーブ畑が拡がる風景は、イタリアでも、フランスでも、よく観られるが、それがブドウ畑であったりすることもあるのに対して、スペインでは、乾燥した、岩肌が目立つ、陸上競技場のトラックを連想させる赤い土が、オリーブしか育たないのではと思わせる。


 《オリーブ畑》 バスの車窓風景
《オリーブ畑》 コルドバからグラナダへ向かうバスの車窓風景
2005/05/10 Photo by Kohyuh
 もちろん、そればかりではない。 印象がそうであった、ということだ。 何しろ、マドリッドに到着する機内からの眺めで、驚いたのは、その土の色であった。

 北海道の風景で、よく写真などで観る、緑や黄や青といった帯模様を、全体的には、アカ系統ではあるが、様々な土の色で置き換えたようにな光景であった。









 関東の人が関西に来て驚くのは、土の色である、と聞いたことがある。 土の色が赤っぽいからだ。 土は黒いものと思っていたそうだ。 何しろ関東ローム層という、火山灰の土地柄だからである。

 私は、逆に、灰みたいな粒の小さい土や湘南海岸の黒い砂浜を見て、驚いたものである。 その私が、見て驚くほどの、赤さ加減である。

 どこに行っても、農家や民家が見える日本の風景からは、程遠い。 だからといって、殺風景とも、程遠い。 むしろ、とても雄大で、美しいと言ってもよい。 砂漠やモニュメントバレーのような風景も美しい、と表現することもできるだろうが、そうではない。 人の営みが感じられる美しさである。 もし、そこに宿があれば、躊躇なく、私は、そこに泊るだろう。

 うねうねと、地平線の彼方にまで広がる荒野のようでいて、オリーブが整然と植えられていたりするし、岩山もある。 ときおり、家路に着くのであろうか、馬車や馬で行く人も見かけた。 車では、むしろ不便かも知れない、と思わせる、自然と一体となった光景だ。





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