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海外ドライブ 連載11

海外ドライブ


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2005/06/28
 海外ドライブ旅行のすすめ (11) 戻る次へ


 4.4 モーテル (スペインの宿事情)

§§§ 旅行スタイルの違い
 「地球の歩き方」 に紹介されている、スペインのホテル事情では、まず心配は要らないと書いてある。 どんな小さな村へ行っても、ペンシオンの一つや二つあると書いてある。 私も、そう思って、やってきた。


 確かに、旅行スタイルにもよるが、観光地を巡る、点から点への移動であれば、当てはまるかも知れない。 点としての観光地は、村であれ、都会であれ、規模の大小とは関係なく、観光客が訪れるところだから、宿があって当然である。



 しかし、こと、ドライブ旅行となると、様子が異なってくる。 点から点の移動ではない。 連続して線状に移動する旅である。 美しい村や自然に魅せられたり、時間に余裕がなかったりして、途中で宿泊したいと思うことがあるものだ。 また、それが出来るのも、ドライブ旅行の醍醐味でもあろう。 そして、何回も言うように、観光地の一歩手前で泊るのも、私のスタンスであった。


 こういった、ドライブ旅行を考える時、スペインは、英国、ドイツ等の便利さとは比較にならない。 途中で泊りたいと思っても、それが、なかなか簡単なことではないのだ。 観光地へ行かないと、宿がないといっても良いだろう。 その意味では、日本も似ているかも知れない。







§§§ ガソリンスタンドと併設
 今回のスペイン旅行で助かったのは、モーテルが比較的、充実していたことだ。 もちろん、モーテルは、米国用語で、スペインでは通用しない。 ただ、幹線道路脇にあるから、流用したまでである。 風景が綺麗だから泊るのではない。 時間に余裕がない、という場合に便利であった。




 というのも、宿探しは意外に時間がかかるものだ。 例え、目的地についても、都会であれば、駐車場を探したり、ツーリスト・インフォメーションを探したりしなければならないからである。 宿が何とかなると分かれば、運転していても、気持ちが楽になる。 最悪、モーテルへ泊ればよい。 注意するとすれば、幹線道路であるということ。 田舎道では期待できない。

 モーテル自体は、ホテル (Hotel) とか、オスタル (Hostal) といった種類の宿で、色々だ。 ガソリンスタンドと併設されているか、近くにあるのが特徴である。 普通、幹線道路を、10km ほども走れば、ガソリンスタンドの絵文字標識が見つかるだろう。

 中には、ここを逃すと、40km先までない、とか記されている場合もある。 その標識に、フォークとか、ベッドの絵文字が添えられているのは、日本と同じだ。 私は、フォークとベッドの絵文字があるところを選んだが、ベッドだけというのもあった。 不思議なことに、幹線道路脇といっても、騒音で悩まされたことはなかった。

 多くの場合、誘導路に従って、進んでいくと、日本のサービスセンタ様のエリアに到る。 しかし、中には、どんどん、道路から外れて、近くの町まで誘導されることがある。 日本と違って、むしろ、この方が多いかも知れない。 有料道路でなければ、わざわざ施設を作る必要がない。 近くの町に、誘導すれだけでよいからだ。

 一度、フォークの絵文字に釣られて、ちょっと食事でもと、先に進むが、街中に入ったにもかかわらず、見つからないことがあった。 探し回って、同じ、時間をつぶすのなら、少しでも先に進んだ方が得策と思い、引き返したこともあった。








§§§ いいこともある

チュロスの屋台 メリダ近郊
チュロスの屋台 メリダ近郊 San Pedro de Merida にて
Photo by Kohyuh 2005/04/25
 モーテルに泊るということは、いい事もある。 日本のようにサービスエリア内という閉鎖感はない。 道路沿いの町であるから、教会もあれば、住宅街もある。

 農園もあれば公園もある。 一番いいのは、観光地ではないことだろう。 それに、まず、モーテルに泊る日本人は滅多にいないであろう。









 それこそ小さな村に泊った。 スリも強盗も、まず、いないに違いない。 素朴な、人々の日常に触れることが出来る。 夕方、食事に出かけた帰り道、もう、日が落ち出したころ、チュロスの屋台にであった。 子供や近所のおじさん達が五六人、行列していた。 子供たちは、おやつ代わりだろう。 おじさん達は、家族に頼まれたのか、買う量が違う。 鍋で揚げる一回分を買い占める。

 日本人が珍しいのか、皆さん陽気に話しかけてくる。 家内は、子供たちに、折り鶴を折る。 それを、初めて見るのか、子供だけでなく、皆、嬉しそうに眺めている。 チュロス屋の夫婦のご機嫌もよい。 何かと大声でお客と冗談を交わしている。 皆、顔見知りのようだ。

 チュロスを作るところを見るのは初めてだ。 写真の主人が右手で抱えている道具の、突き棒部分を脇に当てて挟み、いま右手に持っている取っ手の反対側にある、もう一つの取っ手を、左手に持ち、両手で引き上げるようにする。 そうすれば、歯磨き粉を搾り出すように、断面が星型の生地が出てくる。 力が要るのであろう、かなりの腕っ節の様子がうかがえる。

 それを向かって左側の油を張った黒い鍋に、渦を描くように搾り出す。 数分ぐらいだろうか、揚がり具合を確かめて、引き上げ、向かって右側の油切りの鍋に移す。 それから、渦巻状に揚がったそれを、素早く、ハサミで20センチ程の長さに、切り刻んで出来上がりだ。 私もニ三本買ったが、揚げたては、さすがに美味かった。

 以前、テレビで観たが、チュロスの、あの星型の断面は、伊達や飾りではない。 あの形でないと、油で揚げると爆発してしまう。 実際に、円柱形で実験して見せたが、見事に爆発して、油が飛び散っていた。






§§§ 宿は安ければよいというものでもない
 あまり感心しないモーテルもあった。 外観は立派で、調度品もそこそこであるのに、利用者が少ないのか、人手が足りないのか、クローゼットを開けると、中に薄っすらと、ほこりがついていた。 しばらく使った様子がない。

 ホテルに泊って、拭き掃除をしたのは、初めてのことだった。 要するに、ベッドとかテーブルとか洗面所など、目につき易いところ、普段の作業範囲内であろうか、それらに、問題がなかったのが救われる。

cf. モーテルで拭き掃除




§§§§ 塩辛かったスープ
 それに、夕食のスープが塩辛くて、文句をつけるが、何しろスペイン語しか通じない。 身振り手振りで、塩辛いというのは、とても難しいことが分かった。

 素朴で可愛い女の子が応対してくれたが、スプーンを口元まで差し出したり、また、テーブルに置いてあった、塩の小瓶を指差したりしたら、通じたらしく、ムッチャ・・・・、とか言ったのが、可愛かった。

 とても塩辛い? といったのであろう。 日本人が、ムチャ塩辛い、というのに似ているのが可笑しかった。 ベッサメ・ムーチョという歌があるが、そのムーチョに通じるものだろう。

 何か他のもので良かったらと、勧められたのだが、断ったところ、しばらくして、作り直して持って来てくれた。 塩加減は濃い目かも知れないが、フランスの、バターや、オリーブオイル一点張りの、こてこてのものより、よほど口に合う。

cf. メニューのないレストラン





 宿選びの三原則
 ホテルは安ければ良いというものでもない。 私の場合、先ず清潔か、安全か、静かか、が前提だ。 この私の三原則に、電話があるか、を追加された人がいた。

 マドリッドでレンタカーを借り出す時、指示された駐車場に行くが、広くて、どこに行けばよいのか見当がつかなかったことがあった。 そのとき、同じようにウロウロしていた米国人の夫妻に出会った。 その後、行く先々で再会することになるが、貿易関係の仕事をしているという。

 cf. 再会


 私には不要だが、仕事柄であろう、電話は欠かせないようだ。 歯ブラシやシャンプーなどの洗面用品の充実、テレビ、新聞、クリーニングなどの付帯サービスも二の次だ。 それでも、靴磨きセットがあったホテルには助かった。 靴は、歩き回るせいか、意外に汚れるものだ。






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